日本和装の定番CMソングの二代目を決める一大行事。今の時代だからこそオーディションでPRすることの魅力についてご紹介します。
#オーディション #Twitter #PR事例 #1億総発信者時代
2022.04.14 / Case Study
プラチナムの濱崎と申します。今回は日本和装様の「二代目きもののうたオーディション」を振り返りながら「この時代にオーディションPRを行う魅力」についてご紹介します。
オーディションと言えば、皆様ご存じで記憶に新しいのはNizi Projectかと思います。
Nizi Projectの数えきれないほどの魅力の1つに「タレントも最初からタレントだったわけじゃない」という気づきと夢を与えてくれるところがあると思います。Nizi Projectでは、K-POPへのあこがれを持った一般人の方が、厳しい競争を乗り越えてタレントへと羽ばたいていく過程を見るのと同時に「日本を代表するアーティストも、スタート地点は一般人だった」という、大切な気づきを与えてくれます。
一億総発信者時代と呼ばれる今、発信者となるための門戸は広がっており、情報発信をする側と受け取り手の垣根がこれまで以上になくなっています。昨日まで一般人として過ごしていたクラスメイトが、ある日突然有名YouTuberになってバラエティ番組に出ている、という少し前までは考えられなかったことも当たり前に起こりうるようになっています。
情報の受け取り手と発信者の境界線の消失、さらには、企業と一般生活者の情報発信の共創、といった今の時代の情報発信の醍醐味を感じることができるのが「オーディションPR」の大きな魅力の1つです。
本題に話を戻しますが、私が今回関わったのが「二代目きもののうたオーディション」という日本和装様の企画になります。「きーもの、きーもの、きーものが着られる」でおなじみのCMソングのオリジナルソングをオーディション形式で公募するもので、企画の設計とPRを代理店とご一緒させていただきました。
優勝は、なんと高校生。このただならぬオーラ、一度動画をご覧ください。
※サビ以外、全部オリジナルです
日本和装の道面社長がアップしているYouTube動画で当日の様子もご覧いただけます。
このオーディションは、必要最低限のもの以外をそぎ落とし、わずか2ヶ月で提案から実施までを実現させました。オーディション企画にフィジビリティの不安を抱える担当者にとっては参考になるかもしれません。
このオーディションは、SNSによる一次審査と、PRイベントを兼ねた最終審査の二段階で設計。審査員のキャスティングも行いました。もちろん、様々なプラットフォームを介して、広告費をかけて、話題促進企画を組み込むと予算は青天井になりますが、シンプルに設計すると必要なことはこれだけです。
インセンティブは賞金に加えて、コマーシャル出演権が得られるという豪華な内容。一方で参加条件は「キャンペーン開始から2週間以内にきもののうたをオリジナルソングにアレンジして動画をTwitterに投稿する」という高めのハードルを設定しました。
いざ募集を開始すると・・・Twitterのみでの募集でありながら、2週間で200以上のオリジナルソングが集まりました。
TikTok、YouTube、Instagramなど発信活動が日常的に行われているSNSネイティブ時代を生きる人々にとって、そしてコマーシャル出演を目指す人にとっては、自分の姿を動画で発信することへの抵抗は少なかったのです。
オーディションPRの醍醐味は「一般参加者からの情報発信、二次拡散」です。一般参加者と連動する企画でコンテンツを共創するという考え方が、この企画で象徴的に体現されました。
「当たり前と思っていたことが当たり前じゃなくなる」ことは、PR・広告業界ではよく起こることで、私がこのオーディションPRを通じて感じた「情報発信と受け取り手の関係性の変化」もその一例です。
今の時代にふさわしいPRのノウハウ・教科書は、今を生きる人々がつくりあげていて、私の10年のPRキャリアが生きる一方で、毎日が新入社員のような気持ちで臨まないといつの間にか時代に取り残されてしまいます。“情報”の移り変わりの速さ、儚さも、PR業界で働く大きな魅力なのかと思います。
株式会社プラチナム 濱崎