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皆さんは、どんなシーンでInstagramを開きますか?

①なんとな~く開いて、友だちの近況を見る

②調べたいことがあって検索する

このような利用が多く、一般的だと思います。

企業がInstagramの世界に参入していくにあり、①は大きな壁となり、超えられません。YouTube広告を多くの人がスキップするのと同様に、Instagramのホーム画面(Twitterでいうタイムラインのようなもの)を埋めてしまうような企業アカウントの投稿は煙たがられます。

Instagramの企業アカウント運用で意識すべきは②であり、ユーザーの積極的な検索行動に備えた運用戦略が必要です。

Instagramの企業アカウントは検索の受け皿

Instagramの企業アカウント運用で意識すべきは②であり、ユーザーの積極的な検索行動に備えた運用戦略が必要です。

近年、ハッシュタグだけでなくキーワードでも検索ができるようになりました。複数のワード検索が可能であり、投稿テキストの中に入っているワードであれば、検索にヒットする仕様にアップデートされています。

例えば「特に気になるブランドはないけど今の肌悩みをただ解決したい」という思いで検索するときは「肌荒れ オススメ化粧水」「肌荒れ 20代 化粧水」「ニキビ 化粧水」「化粧水 べたつかない」などで検索するのではないでしょうか。

企業アカウントは、なんとなくの来訪やコミュニケーション目的の来訪を想定するよりも、ユーザーの検索の受け皿としての役割を担うことを意識した運用が大切です。

検索したときにまず投稿やアカウントにたどり着いてもらうこと、にこだわります。そして、たどり着いた投稿を有益だと思ってもらい、エンゲージメントに繋げることが目標になります。

リーチ→エンゲージメント→リーチ→エンゲージメント… よいサイクルを生み出すために

Instagramには「大切な人や大好きなことと、あなたを近づける」というミッションがあります。よく検索するワードや積極的にいいねなどのアクションをするアカウント・投稿の種類を“ユーザーが好む情報”として記録し、類似した投稿によりたどり着きやすくなるアルゴリズムが強く働いています。

検索タブ(発見タブ)でサジェストされるものは、自分が興味のあるコンテンツで、「人気の投稿」であればあるほど上部に表示されやすくなります。

最近は、発見タブだけでなくホーム画面にも未フォローのアカウントの投稿が現れるようになりました。これも、Instagram側からサジェストされているものであり、「人気の投稿」ほど表示されやすくなります。

この「人気の投稿」がどのようにして決まるか?最新のアップデート状況や投稿種類(フィードやリール等)によっても細かく異なりますが、2022年9月時点のアルゴリズムでは、大きく下記の要素が影響するといわれています。

・滞在時間

・エンゲージメント(いいね・コメント・保存など)の回数や速度

・プロフィールの閲覧

これらのポイントを網羅していると「人気の投稿」とみなされ、興味関心がある人たちに届きやすくなります。それだけエンゲージメントが高まり、滞在時間も長い投稿となれば、さらに別の興味関心層に届く好循環につながります。

1つの投稿で、連鎖式にファンの獲得につながる。それがInstagramです!!!

多くの企業アカウントが「多くのターゲットに情報を届け、ファンを増やしていく」ことを目的に運用することが多いと思いますが、このような循環を生み出すことがまずは中間ゴールになります。

ここからは、そのよいサイクルのための3つのアクションを深堀ります。

投稿に長く滞在してもらう

1投稿あたりの素材の枚数を増やす

現在のInstagramでは、フィード投稿では10枚まで素材を投稿することができます。Instagramは言わずもがな、ビジュアルが重視されるSNSです。発見タブではテキスト情報は省略され、ビジュアルの羅列をたのしみます。

1枚目で魅力的な素材(最近は画像にテキストを入れることで見てもらいやすくする工夫を施すアカウントが増加)を投稿することで、投稿に訪れてもらい、さらにスワイプで他の素材も見てもらう。この時間が多くなることで、ユーザーとの親密度を高めることができます。

リール動画を投稿する

動画素材は必然的に滞在時間が長くなります。近年のトレンドとして、縦型サイズの動画の滞在時間が長いと言われていますが、内容によってはすぐ離脱されてしまいます。冒頭部分で興味を惹きつけつつ、分かりやすくテンポのよい構成と内容であることが求められます。

商材やサービス、ターゲットによって何が響くかが異なるため、トライ&エラーを繰り返すことが必要です。

ファーストインパクト×情報量×質

パッと見てどんな内容なのかが分かりにくかったり、同じような訴求内容が続いていると、流し見の対象になります。流し見の対象になると滞在時間は見込めません。

ユーザーの求めているビジュアル情報や内容を意識し「新しいお知らせ?もっと詳細を読んでみたい」「知らない発見があった、他の投稿も見てみよう」「お得な募集情報だったらよく読んで参加してみようかな」などポジティブな反応につながるようなコンテンツづくりが必要です。

エンゲージメント(いいね、コメント、保存)を最大化する

ファーストインパクト×情報量×質

前述のアクションと同様です。特に、保存数を増やすためのアクションとして<HowTo系の投稿><ショップが紐づいている投稿><複数の情報をまとめた完全保存版のような投稿><イベント告知>など「後でもう1度見返したい!」と思わせましょう。

直接的にエンゲージメントを促す

投稿の末尾に「よいと思ったらいいねを押してください!」「感想をコメントで教えてくださいね」など、直接的に促す手法も効果的です。プレゼントキャンペーンでは、条件をいいねやコメントにすることが多いのもこのためです。

プロフィールを閲覧してもらう

直接的にプロフィールにきてもらうよう促す

フィードのキャプションやストーリーズなどで「詳細はプロフィール画面からご確認ください」などと直接的に促す手法があります。フィード投稿では、キャプションに入れたURLは有効化しないため、特定のURLへ遷移させたい場合は、プロフィール欄のURLから遷移させるのが効果的です。

インスタグラム公式サイトより

アカウント運用するのは、やっぱり「人」

企業アカウントにおいて、前提となる考え方やアルゴリズムに沿った運用のコツについて、基本となるオーガニックな投稿に焦点を当ててご紹介しました。投稿を継続しながら、インフルエンサーを起用した運用やUGC活用、広告配信など、幅広い手法を試していくことが、中長期的にアカウントを成長させていくことにつながります。

アカウントを運用するのは「人」です。

「企業アカウント」対「一般ユーザー」の構図に頭を抱えたり気負ってしまう場面もあるかもしれませんが、結局は人と人とのコミュニケーションです。どのようなコミュニケーションが受け手にとって有益であるのか、ネガティブなコミュニケーションになっていないか。壁にぶつかった際には「人」であることに立ち返ってみていただくことををオススメします。

※アルゴリズムは高頻度でアップデートされます。2022年10月時点を最新としたアルゴリズム分析に則って執筆しています。





株式会社プラチナム 北島美佳