プレーンストッキングブランド「アスティーグ」の初となる大規模リブランディングに込められた想いを届けるための、生活者から共感を得るコミュニケーション設計を実施しました。
#アツギ #アスティーグ #リブランディング #PR事例
2022.12.12 / Case Study
70年を超える歴史を持つストッキングのリーディングカンパニー「アツギ」。その主幹ブランドとして多くの人に愛され、ストッキングのトレンドを創出してきた「アスティーグ」が「はきかえよう、自由を。」という新しいブランドコンセプトのもと、多様性の尊重・快適性・利便性を徹底的に追求し生まれ変わりました。
2011年のブランド誕生以来初となるこのリブランディングには、「女性の美」に対しずっと向き合ってきたアツギだからこそのたくさんの想いが込められています。しかし、企業のこうした想いはコピーやビジュアルだけではなく、具体的なアクションとして何か形にしなければ、なかなか生活者には伝わらず、共感を得ることもできません。
このリブランディングに込めたアツギの想いに対して、生活者からの共感を獲得し、さらに広げるためにはどうしたらいいか?アツギという企業やストッキングへの世の中のイメージを、エージェンシーだからこその視点で徹底的に分析し
「誰と何をするべきか
「どう表現するべきか」
「どのように発信するべきか」
コミュニケーション全体を綿密に設計していきました。
昨今では「他の人にどう思われるかではなく、自分にとって美しいと感じるか」「自分にとって心地よく感じられるか」という視点でストッキングを選ぶ女性が多く、女性の美に対する概念の多様化が進んでいます。
新ブランドコンセプト「はきかえよう、自由を。」が設定され、ブランドキービジュアル、イメージムービーなどのクリエイティブも刷新。ありのままの容姿、その人本来の持つ美しさを表現している6 名の女性を起用し、新パッケージのキーカラーに紐づく背景のもと、明るく軽やかに新しいアスティーグの世界観が表現されています。
商品においても、多様性の尊重・快適性・利便性を徹底的に追求し、サイズ・カラーを豊富に取り揃え、今の生活者が必要とする11種類のラインアップに刷新。プレーンストッキングを求める全ての人々の心と身体に寄り添ったブランドとして新しく生まれ変わりました。
「ブランドコンセプトを体現する具体的なアクション」を検討するにあたり、まず大事にしたことは「誰と何をするべきか」という点でした。「何かに縛られることなく、心地よく自分らしくいることの素晴らしさ」を表現するため、女性の「ありのままの姿」を切り取る作風で人気を集めるフォトグラファー・花盛友里さんとのコラボレーションを企画。その人ならではの美しさと個性を持つ5名のモデルを、花盛さんに撮影していただきました。
『アスティーグ×花盛友里 「はきかえよう、自由を。」写真展』をオフライン・オンラインで同時開催。新ブランドコンセプトを通じて伝えていきたい<美の固定観念から自由になり、ありのままの姿、その人本来の美しさを楽しんでほしい>というアツギからのエールを表現しました。
「どのように発信していくか」については、写真展を起点としてメディアやSNSを巻き込んでいき、情報が自走するコミュニケーションを目指して設計しました。
親和性の高いゲストタレントとともに、ゲストのエピソードとともにブランドメッセージを訴求するPRイベントやIG LIVE、既存ファンだけでなく新たなターゲット層も獲得に寄与したSNSキャンペーン。それぞれが点の活動にならないよう、多角的かつ連動性を持たせた情報発信を心がけました。
タイトルなし
yoi.shueisha.co.jp
この企画をきっかけに「ブランドの世界観に好感が持てる」「はきかえよう、自由を。というコンセプトが写真で表現されていて、これまでのストッキングとはイメージが変わった」といった声がSNSで広がり、メディアでの報道も、訴求したいメッセージがしっかりと紹介いただくことにつながりました。
リブランディングは、時代や顧客ニーズの変化に応じてブランドがアップデート・変化していく、企業にとって大きな転換期です。一方で、一生活者にとってはリブランディングすること自体には関心が薄いことが多いのが実情です。そこに込められた想いに、製品やサービス、取り組みを通じていかに共感・好感を抱いていただけるかが重要です。
企業やブランドの本質が問われているいまの時代、素敵なビジョンを掲げていても、中身が伴わないビジョンはすぐに見透かされてしまいます。具体的なアクションを起こし、丁寧なコミュニケーション設計をすることがリブランディングを成功させるために大切だと考えています。
株式会社プラチナム 宗村